昭和の名工「各見玉山」作備前焼宝瓶 工場

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備前焼人間国宝「金重陶陽」師の弟子である「各見玉山」氏作の備前焼宝瓶(急須)です。 「金重 陶陽 (かねしげ とうよう)」師については次のように解説されています。明治29年(1896年)~ 昭和42年(1967年)、岡山県 出身の 陶芸家 で 備前焼 の陶工として初めて 人間国宝 に、備前焼を再興させることに成功し「備前焼中興の祖」と称される。 出品の宝瓶は桐の共箱に収められ、上蓋の右上の「備前焼 手造宝瓶」、左下の「玉山(崩し字)」が筆で、その下に「各見之印(篆書体)」の落款印が押されています。上蓋は二方桟です。 なお、共箱には小さなキズや凹みなど、上蓋の一ヶ所角に欠けがみられます(写真3枚目)。 製作時期は不明です。共箱のキズや色合いから相応の経年と考えられますが、宝瓶に汚れやキズ、欠け、ヒビなどは見られず、内側も茶器として使われていた跡も見られません。未使用に近いと思われます。 備前焼特有のざら感や、縁などに見られる小さな凹みは製作時に生じたものだと思います。 宝瓶の底の陶印(写真10枚目)には、桐箱上蓋の「玉山(崩し字)」と同じ字体が彫られていますが「山(崩し字)」の下には両端にアクセントのある漢数字「一」(?)が加えられています。この点は他の作品の陶印(「一」なし)と異なるようです。 このアクセントのある「一」は「金重陶陽」師の「ト」以外の陶印の一つに酷似しているようにも思えます。またネットで「金重陶陽」師作備前湯呑で中央部に「玉」の文字が彫り込まれた作品が見つかり、特別な作品かといった説明が。これらの関連性(?)には、陶磁器に通じていない出品者にも興味が湧きます。 大きさの概寸(単位mm)は次の通りです。 高さ(蓋なし)53、(蓋あり)70、開口径68、横幅(耳含む)82 (注ぎ口まで)95、蓋径73、高台径48。 重さは約125g、容量は約90cc。水漏れのないことは確認済です。 珍しい陶印(?)の「各見玉山」氏作の備前焼宝瓶の良さを味わっていただければ幸いです。

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