羽二重の白生地を黒染めして、日向紋の丸に桔梗を入れた古い品の㊄黒紋付羽織です。 産地は多分、新潟県の五泉羽二重だと思いますが、古いものですので、五泉羽二重の厚みはあるものの、五泉の風合いの良さが無くなっているようです。 その上、長い間畳んだまま下積みになり、押さえつけられていたようで、折れ目にダメージがあります。 黒紋付の入荷がかなり減少しています。 このような状態の紋付き黒羽織ですが、敢えて出品致します。 羽織裏はタテ糸・ヨコ糸に複数色の糸を使い、文様を出していく織物の錦（にしき）で、大陸から伝わった、ヨコ縞の間道や動物文、植物文を織り成しています。 間道とは縞の一部に浮織のあるものなど、特色のある織物をいいます。（写真2,3,4,5枚目） 昨今の羽織裏の品質はかなり程度が落ち、コピーしたような簡単な染の裏地がほとんどです。何年も前のこの羽織裏のような織物は皆無と言っても好いと思います。 お茶関係の仕覆、出袱紗、古帛紗等を考えますと、裏地だけでも値打ちがあると思います。 羽織丈103　裄66　袖巾34　袖丈53　後巾31　前巾20 先にも触れましたが、畳み皺があります。 左後身頃に白くなった汚れがあります。（写真6,7枚目）他にも少し出ています。 肩山、袖山、マチの山等に色落ちがあります。（写真8,9枚目） シミ、汚れ等は出来る限りチェックしておりますが、見落としのある場合もございます。 ご理解の程、お願いいたします。 デジカメの画像です。スマホやパソコンによって、色の違いがでることがありますので、ご了承下さい。また、カメラの特性で違う色になることが多々ありますのでお断りしておきます。